メダカの卵を何げなく見ていると…しっぽだけが出ている!ということがあると思います。
しかもこの場合、すぐに卵から出てこないので、かなり心配してしまいます。
今回は、卵からしっぽだけが出ているときの原因・対処方法をご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。
しっぽだけが出る原因
卵の殻からしっぽだけがでている状態は、今までの経験で以下のものが考えられます。
メダカの卵は通常、次のような段階を踏み孵化します。
卵の中の針子は成長段階で、口から酵素を出し、卵の殻を柔らかくします。孵化直前の卵が柔らかいと言われるのはこのためです。自ら卵を破って出てくるために柔らかくします。
孵化が近づくと卵の中でぐるぐると回転をします。その回転を利用して尾びれ(しっぽ)が卵の殻を突き破り、続いて泳ぐことで卵の殻が完全に取れます。
⇒これによって柔らかくなった卵の殻を元気よく突き破って無事孵化をします。
対処方法
卵の殻がついたままヘルメット状態になっているときに出来る対処方法をご紹介します。
基本的には何もせずに、その子の生命力にかけるしかありませんが、ダメもとで何かしたいという場合にお試しください。
ヨークサックも出ている
まず、どこまで卵から出ているのかを見てください。
ヨークサック(卵のう)というお腹についている栄養の入った袋の部分まで卵から出ている場合は、助けれる可能性があります。
ヨークサックまで出ていれば、卵の殻もある程度柔らかくなっているはずです。そのまましばらく放置をしていれば自力で出てくることが大半です。
もし、元気が無かったり、出てこれないようであれば、スポイトなどを使って水流をかけて見てください。そうすると泳ぎだして殻が取れてしまうことが多いです。
しっぽのみ出ている
問題はしっぽのみ出ている状態です。この場合は、正直対処のしようがありません。
スポイトで水流を作ってみたり、卵自体をスポイトで吸って出してみて下さい。ただこの方法で取れたことは今までほとんどありません。
基本的には、針子自身が自力で取るくらいしか方法はありません。そして卵の殻が取れずに力尽きてしまうことも多々あります。
この場合は、卵の殻自体が固い可能性が高いので、なかなか取れないんです。
注意点(スポイト使用時)
上記で紹介したスポイトを使用する対処方法を行う時の注意点があります。スポイト等で水流を作ったり、個体を刺激する時には以下の注意点を守るようにしてください。
スポイトの口が狭いと、針子を傷つけてしまう可能性があります。
また、他の卵がある容器で行うと、他の卵に悪影響を及ぼす可能性があります。別容器に移してから行ってください。
そして最後に、対処の有無関係なく、死んでしまう可能性もある程度あることをご理解ください。もともと元気のない個体だったりすると、水流などでさらに弱ってしまう可能性も十分あります。
それが心配であれば、ただ見守ることに徹するのがベストです。
指の腹で殻を取る(最終手段)
※この方法は、針子を間違って潰してしまう可能性があるので、最終手段として行ってください。
水の中に卵を置いたまま、人差し指の腹で卵を軽く触ったり、転がすようにします。転がすときは、しっぽを巻き込んで傷つけないように転がす方向を気を付けてください。※下手に水から出そうとすると、それだけで卵がつぶれる可能性もあるので私は水中で行っていました。
この方法で無事に殻が取れる成功率は今までの経験で約4割ほどでした。せっかく殻が取れても既に力尽きていたり、しばらくして落ちてしまう個体もいます。
そして最終的にこの方法で救出して生き残るのは2割程度でした。
2~3回ほど、卵を転がしてみて取れなければ取れない可能性が大きいです。また、メダカの卵は本当に小さいので、かなり気をつけないと簡単につぶれてしまいます。
居ても立っても居られない!という方のみ、本当の最終手段として試してみて下さい。
生存率
このようなヘルメット状態になったうち、何も手助けをせず無事に卵から自力で出てこれた子、そしてその子が育つ確率はどの程度なのか?
具体的に数を数えて別管理をしているわけではありませんので、大まかなイメージとして参考にしてください。
約1~2割ほどです。(※我が家の場合)
ヘルメット状態になったとしても24時間以内に殻を破って出てくる子は比較的元気なので、そのまま成長する可能性もあります。
しかし、1日以上経過しても卵から出てこれない子、また卵から出てきても背骨が曲がっていたり奇形がある子、細い子などは長く生きられない可能性が高いです。
これは、卵の栄養などが影響する場合がほとんどなので仕方がありません。
最後に
今回は、卵からしっぽだけが出ている状態について原因と僅かですが対処方法をご紹介しました。
基本的には、人がどうこうできる問題ではないので下手に手を出さないほうが良いと思います。このような状態で生まれてくる子の多くはやせ細って白っぽく、透明な色をしています。
もしご自宅で繁殖をさせて生まれた卵のうち、このような症状が多いのであれば産卵期のえさなどを工夫してみるのもいいかもしれません。
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最後までご覧いただきありがとうございました☆